「LIMOくらしとお金の経済メディア」の記事を読みました。

日本はほんの10年ほど前までは、アメリカに次いで世界2位の経済大国でしたが、中国にGDPで抜かれ、大きく突き放され、4位のドイツに近差に迫られている状況です。
そして、これは今日参考にさせてもらった記事で知ったのですが、国民一人当たりGDPランキングで言うと、日本はなんと32位。
これには少し驚きました。
まぁ人口も多く、もともとのGDPが大きいので、どうしても人口の少ない先進国と比べると一人あたりGDPは勝てませんが、それでも、アメリカは12位につけています。
また、人口の多い中国は50位以下の圏外となっています。
ちなみにGDPとは、簡単に言うと国が得た利益と言えるものですから、一人あたりのGDPが低いということは、それだけ一人に対する利益は少ない、もしくは富裕層と貧困層の格差が激しいと考えられます。
いずれにしても、かつて世界第2位の経済大国だった頃と比べると、貧しくなったと言えます。
そして、今や日本は世界2位の経済大国どころか、中国にはもちろん、その他アジアの国にも追い抜かれつつあります。
いや、実際はすでに追い抜かれているのかもしれません。
その証拠に、今はインバウンド需要が多く、海外から来た人が日本でたくさんお金を使ってくれているから成り立っているお店も多いでしょう。
日本人から見ると、これは日本の商品や食事、サービスの質が高いからだ、と思うかもしれません。
確かにそれも理由の一つでしょう。
しかし、何よりも大きな理由は、安いことです。
日本はまだまだ物価が安いのです。
というより、諸外国が経済成長して通貨の価値が上がっている中、円の価値はあまり変わらず低いので、海外の人からすると一流のサービスや品質のものを、格安で買えるわけです。
インバウンドは中国の富裕層が・・・というようなことをよく言いますが、実際はそうではなくなってきているようです。
日本は物価が安いので、手軽に行けて一流のおもてなしをしてもらえる国として身近な存在になったということです。
それはそれで素敵なことで、日本としては伸ばしていくべき分野だと個人的には思っていますが、少なくとも日本対諸外国のパワーバランスは完全に変わってしまったと言えるでしょう。
そしてその理由は、経済成長の面が非常に大きいと言えます。
私達は日本人ですから、どうしても日本をひいきに見てしまい、いまだに日本がアジアの中心だと思ってしまいがちですが、それは日本人が勝手に思っているだけで、実際はすでに中国にGDPで大きく突き放されていますし、一人あたりGDPではすでにマカオには2倍以上の差をつけられていますし、香港も日本より上です。
そして少し後ろに韓国、台湾という状況です。
どこまでをアジアと捉えるかが微妙ですが、お近くのシンガポールも日本より大きく上です。
ということで、GDPで言えば人口の多い日本が上にいますが、一人あたりのGDPで言えば他のアジアの国方が上にいるわけです。
今後も日本の経済成長率の増加はあまり見込めないですが、他の先進国の経済成長率の増加は確実と言えるほどです。
かつては世界第2位の経済大国も、現在は決して豊かな国とは言えないかもしれません。
世界で見た日本は今後ますます後退していくかもしれませんね。
少なくとも経済大国というイメージは取り去り、日本経済にいつ何が起きてもおかしくないという視点を持ち、備えておく必要があると言えるでしょう。
とは言え、LIMOの記事の最後にもありましたが、
私は日本の未来は暗い未来ばかりではないと思っています。
前述したように、日本には一流の品質とサービスがあり、そして今は諸外国に比べて物価が安い。そして実際にそれらが求められているわけですから、そこを活かして成長していくべきでしょう。
そこには賛否両論ありますが、そんなことを言っている場合でもないし、お客様はお客様であり、区別も差別もする必要は無い、というのが私の意見です。
そして日本は他国に比べ、まだまだグローバル化が進んでいません。
インバウンド需要が多いのは、日本のサービスが海外にあまり進出していないからということもあるでしょう。
日本は成長しきってしまったという見方もありますが、グローバルな視点で見れば、まだまだやっていないことがたくさんあるのです。
今後の日本の発展に期待です。
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