お金持ちはケチだ、などとよく言われますが、決してケチであるわけではなく、お金持ちほどお金の大切さを知っているわけです。
だから、いくらたくさんお金を持っていようとも、必要のないものは買いません。
たとえそれが安かったとしても、必要のないものにはビタ一文払わないわけです。
この姿を見るとケチに見えてしまうかもしれませんが、何もお金を使わないわけではありません。
必要な物にはどんどんお金を投資していくのがお金持ちの考え方であるわけです。
ではなぜ、彼らはたくさんお金を持っているのに、少額のお金さえも大切にするのでしょうか。
実は、お金持ちほどお金の本当の価値を知っていて、目の前にあるお金は将来、額面以上の価値を生み出す可能性があることを理解しているわけです。
これだけでは少し分かりにくいかもしれないですが、例えばあなたが100円持っていたとしましょう。
この100円であなたは牛乳を1本買います。
そしてそれを飲まずに、他の誰かに120円で売ったとしましょう。
この時点で、目の前にあった100円は120円の価値に変わってしまったわけです。
これを仮に10回繰り返せば、100円は3倍の300円に変わっています。
当然100回繰り返せば3,000円に、1000回繰り返せば30,000円になります。
1枚の100円硬貨が、そのプロセスを踏むことで30,000円に変わったわけです。
仮に最初の100円を、大して必要のないものに使ってしまっていたらそれで終わりです。
この30,000円は手に入れることが出来なかったわけです。
さらに言えば、このプロセスの最初は100円で牛乳を1本買うという行動でしたが、5回繰り返せば200円になります。
そうなると、今まで1本ずつ買っていたものが、2本ずつ買えるようになります。
さらにそれを繰り返せば繰り返すほど、1回で買える本数が増え、より効率的になり、お金が増えるスピードは上がります。
さらにもっと増えたなら、今度は自分が行かなくても、他の人に多少のマージンを渡すことでその仕事を依頼し、不労収入を得ることさえも出来てしまうかもしれません。
ついついたった100円だと思ってしまいがちですが、100円という額面だけを見ずに、100円で出来ることの可能性と、そのお金が将来どれだけのリターンを生むかを考えると、ただの100円は100円以上の価値を持つことに気づくはずです。
その100円が自分の将来に100円以上の価値を与えてくれることを、お金持ちは知っているわけです。
そのようにして、収入の泉をどんどん成長させ、いずれ遊んでいようが寝ていようが、ひとりでに水が湧き出てくる収入の泉を構築していくわけです。
その思考があるからお金持ちはお金を大切にし、貯蓄、そして投資へお金を振り向けるわけです。
例えば、毎日わずか100円でいいから貯蓄していきましょうと言われると、出来そうな気がしませんか?
先日別の記事で書いたように、実はこの100円を貯蓄し続けるということが難しいわけですが。
節約には落とし穴がある。実はあまり知られていない節約の本当の難しさとは。
まぁそれはいいとして、仮に毎日たった100円の貯蓄をこれから30年続ければ、1,095,000円になります。
この金額を見て、30年我慢して100万円は少ないと思うか、そんなに貯まるのかと思うのかは人それぞれですが、貯蓄ゼロの世帯が3割以上と言われる時代ですから、100万円と言えど、あなどれません。
ただこれだと、確かに大金にはなりますが、100円の価値が100円のまま蓄積されただけです。
前述したように、お金持ちになる人の思考とは、その100円が100円以上の価値を生み出すと考える思考であるわけです。
だから、お金持ちは必ずと言っていいほど投資に目を向けるわけです。
例えば、先ほどと同じように毎日100円を貯蓄したとしましょう。
しかし今回違うのは、ただ銀行に貯蓄するのではなく、年利5%の投資に振り向けたとします。
すると30年後にはどうなるか。
2,496,776円となり、2倍以上になるわけです。
(しかも、都合上1カ月30日で計算しており、積立は月3,000円としています。)
100円が、200円以上の価値となりました。
そして先ほどと同じように、そのお金がさらにお金を呼びます。
仮にあと10年続けると、4,578,060円となります。
30年で約250万円だったお金が、あと10年継続するだけで200万円以上増え、約450万円となるわけです。
これがいわゆる複利の力であります。
あの有名なアインシュタインは、
数学における最も偉大な発見は複利である。
と言っています。
複利とは、元本に金利がつき、その金利分も引き出さずに上乗せして、さらに元本を大きくし、その大きくなった元本に金利がのるという連続のことです。
つまり、100円に5%の金利がのれば105円になるわけですが、次は105円に5%の金利がのり元本が110.25円になり、さらに次は110.25円に5%の金利がのるという連続した利益のことであり、雪だるま式にどんどん大きくなることが特徴です。
このように、今現在の額面は100円であっても、将来は100円以上の価値を持つという特徴があります。
その気になればだれでも出来るということで100円を例にあげましたが、これが200円であればどうでしょうか。
もしくは、今日はお弁当を作って節約出来たから300円投資に振り向けようとか、今月は余裕があるからもう少し投資に振り向けよう、というような機会を作り、少額とは言えそのようなお金をどんどん投資に振り向ければ、その元本はどうなるでしょうか。
雪だるまは大きくなればなるほど、その成長スピードも、規模も大きくなります。
ほんの少しの節約、貯蓄、積立、投資が、将来莫大な資金になる可能性があるわけです。
お金持ちはこのことを知っています。
目の前にある100円は、確かに今現在の額面は100円かもしれません。
しかし、将来何百万、何千万、何億になる可能性を秘めた一粒の種でもあります。
その一粒の種を、一粒ぐらいと言って無駄にするのか、出来るだけ自分の田畑にまくのかで、将来の実のなり方は大幅に変わってきます。
これを十分に理解しているからこそお金持ちはお金を大切にするわけです。
この思考を身につけたらな、少額のお金に対しても考え方が変わってくるはずです。
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