「親しき仲にも礼儀あり。」けれど、そもそも礼儀がなければ人と親しくなることも出来ない。

哲学

「親しき仲にも礼儀あり」という言葉がある。
これはご存じの通り、どんなに親しい仲でも守るべき礼儀があるということ。
いくら親しい仲でも、無礼な態度を取ったり、不誠実な態度を取っていては、築いていた人間関係を損なってしまう可能性があり、気をつけなければならないという戒めの言葉。

これは間違いのない事実であり、真理であると思うけれど、逆でもあると思う。
礼儀や誠実さを持って接するから、親しくなるのだとも言えると思う。

親しい間柄の人とは、必ず信頼関係が築けている。
阿吽の呼吸というのか、何も言わなくてもある程度その人の考えていることが分かったりもする。
その人といると言葉さえ要らないような感覚。
だから、少々言葉が足りなくてもそれを察知してくれるし、放っている空気を敏感に感じ取ってくれる。
だから、どこまで踏み込んでいいのか、何を嫌がるのかなど、お互いによく分かっているし、その領域には踏み込まない。
これも立派な礼儀の一つであると思う。

礼儀というと、挨拶やお辞儀などのマナーのことを思い浮かべる人もいるかもしれないけれど、礼儀とは必ずしもそういうことではないと思う。
むしろ、形式ばったマナーよりも、相手が踏み込んでほしくない領域には立ち入らないこと、あるいは、相手が望んでいることを理解することの方が礼儀として大切なんだと思う。
信頼関係とは、そのような連続で成り立っていくものであり、そのようにして信頼関係が出来上がるからこそ、人と親しくなれるのだと思う。

自分の安心領域を脅かすような人とは、誰も親しくなりたくない。
そうであれば、やはり礼儀を軽んじてはいけないし、侮ってはいけない。

どんなに尊敬する部分を持っている人であっても、どんなに一緒にいて楽しい人であっても、自分の領域を犯すような人は脅威でしかない。
信頼関係を築き上げるには時間がかかるけれど、信頼関係を壊すことは一瞬で出来る。
上手に人間関係を築きたいのであれば、まずこのことを頭に入れておかなければならないと思う。

親しき仲にも礼儀ありだけれど、そもそも礼儀がなければ人と親しくなることも出来ない。
人間関係においては、この礼儀というものがとても重要になってくる。

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